-目次-
1. 赤ちゃん返りは子供からの大切なサイン
2. どうして赤ちゃん返りをするの?
3. 赤ちゃん返り、どう対応する?
1.赤ちゃん返りは子どもからの大切なサイン

自分でできることも増えて、「だいぶ大きくなったな」と思っていたのに、急に赤ちゃんみたいに甘えたり、ぐずったり…。「もしかして、これは赤ちゃん返り…?」と戸惑っている保護者の方もいるかもしれません。
赤ちゃん返りは決して珍しことでもなく、わがままというわけでもありません。
赤ちゃん返りとは生活環境の変化などをきっかけに、赤ちゃんのような行動(指しゃぶり、夜泣き、抱っこをせがむ、甘えん坊になるなど)を見せることで、言ってみればストレスや不安を感じているというサインです。
2.どうして赤ちゃん返りをするの?
赤ちゃん返りの主な原因はいくつかありますが、次のようなタイミングで起こることが多いです。
兄弟の誕生:弟や妹が生まれることで、それまで自分ひとりで受けていた愛情や保護者の関心が新しい赤ちゃんに向いていると感じたとき。
環境の変化:引っ越しや転園など、生活環境が大きく変わったとき。
精神的なストレス:幼稚園や保育園でのトラブル、友達との関係などストレスを抱えているとき。
このように子どもは言葉でうまく表現できない分、行動でサインを出していま す。
このサインが赤ちゃん返りとして出てくることがあるのです。
3.赤ちゃん返り、どう対応する?
何らかの不安やストレスが起因になっているため、まずは子どもの気持ちを受け止めてあげることが大切です。
・とことん甘えさせてあげる

下のお子さんに手がかかる時期は保護者の方も大変なので、なかなか上のお子さんに十分に時間をさけないことが多いのも仕方のないことですが、基本的には上のお子さんを優先してあげる気持ちでいてください。いつもより甘やかしたり、大げさなくらい愛情を伝えてスキンシップもたくさんとることで、自分を見てくれている、大事に思ってくれている、と安心することができます。
・その子との特別タイムをつくる

短い時間でもいいので、お子さんと一対一で向き合う時間を作りましょう。絵本を読んだり、一緒に遊んだり、ただ隣に座って話を聞いてあげるだけでもOKです。「今は〇〇(お子さんの名前)の時間だよ」と伝えてあげると、お子さんも安心するはずです。
・できたことを褒める

下のお子さんが産まれると、どうしても上のお子さんを「お兄ちゃん、お姉ちゃん」と無意識に思ってしまいます。下の子に手がかかるのだからこれくらいは自分でやってほしい、など、お兄ちゃんお姉ちゃんとしてのふるまいを求めてしまいがちですが、そうは言っても上のお子さんもまだまだ小さな子どもです。
特に赤ちゃん返りをしてしまうと、今まで出来たこともできないそぶりを見せるため、ついイライラして怒りたくなってしまうこともあるかもしれません。でも、そこはグッと我慢をして出来ていることを見つけて、(それが例えばいつも出来ていることであっても)良いところ、好ましい行動であれば口に出して褒めてあげてください。
また、下のお子さんのお世話を手伝うなどしてくれたら「ありがとう。手伝ってくれてとても助かるよ」と上のお子さんの成長を認めてあげることで、自信がつき自己肯定感が高まります。
毎日忙しい保護者の方にとっては分かっていても難しいこともあると思います。ですから、まずは保護者の方が気持ちに余裕をもてるようになることがとても大事です。お子さんのためにも、あれもこれもと一人で負担を抱えすぎないようにしてください。夫婦で出来ることを分担したり、おじいちゃんおばあちゃんに助けてもらう、身内が難しくてもそ うでなくても、地域の相談窓口に聞いてみるなどして、意識的に誰かの手を借りて助けてもらってくださいね。