登園しぶり!? 笑顔で登園するためには?<2>
-目次-
1.「 行きたくない」と言われた時の対応
2. 「行きたくない」と思わせないために
1.「行きたくない」と言われた時の対応
<1>では、大まかな行きたくない理由とNGな対処法についてあげていきましたが、<2>では、行きたくないと言われた時の対応と、そもそも「行きたくない」と思わせないようにするための対応について考えていきます。
気持ちに共感する
子どもが登園をしぶった時に、行ってほしくて「今日はプールがあるよ!」「好きなデザートの日だよ!」など、お子さんが楽しいと思えるようなことを伝えて気持ちを切り替えてもらおうと、一番最初からポジティブな声掛けをすることがあるかもしれませんが、実は一番最初の反応としては、「行きたくないという気持ちに共感すること」がとても大事です。「そうだよね。行きたくないんだよね」と保護者の方が一度「嫌だ」という気持ちを受け止めてあげると、感情の高ぶりが落ち着くことが多く、その後でポジティブな声掛けをするという流れにもっていくほうが気持ちを切り替えやすいようです。
また、もし時間に余裕があれば、優しく理由を聞いてみると良いかもしれません。「ママ(パパ)も、仕事行きたくない日あるから分かるよ!」など、同じように感じることがあるんだよ、と伝えるなど話しやすい状況にしてあげると答えやすくなるかもしれません。
「責められている」「困らせている」と思わせてしまうと話しにくくなってしまうので、あくまでも問い詰めずサラッと聞くにとどめることと、話をしてくれた時にその理由が保護者の方には些細なことに思えたとしても「そんな理由で行きたくないなんてダメだよ!」など否定せず、「そうだったんだね、分かるよー」と共感してあげるのがポイントです。
2 .「行きたくない」と思わせないために
そもそも「行きたくない」と思わせないようにするために日頃から出来ることがいくつかあります。特に、GWや夏休みなどの長期休暇明けや新学期など、登園しぶりがおこることが予測できる時は、その前から対策しておくと大泣きされずにすむかもしれません。
①毎日寝る前に「楽しかったこと」を親子で話す
「今日の楽しかったことベスト3~!!」など、子どもと保護者で楽しく話すようにしてから寝るがお勧めです。その内容が園で楽しかったことになるようにうまく保護者の方が誘導してあげると、園に行くことに対してポジティブな印象をつけることができます。
同じような意味で、できるだけお子さんの前では先生や園のネガティブな話はせず、保護者の方は「園が大好き!」という姿勢でいることで、登園に対して前向きになれます。
②不安に思ってしまう性格なら、あらかじめ登園後の見通しをたてておく
新しい環境や家族から離れることを不安に思うようになるのも心の成長のひとつ。また、性格的な要素もあって、より強く不安を感じてしまうタイプのお子さんには、あらかじめ園では誰がいて、どんなことをして過ごすのか、困ったことがあったらどうしたら良いのか、などを事前に話をしておくことで不安感を和らげることができます。
②帰ってきてからのご褒美を用意する
ご褒美というよりも、「帰宅後に楽しみがあるよ」と伝えておくと、頑張る気持ちがわいてくることも。「帰ってきたら好きなおやつを用意しておくね」などでも良いですし、前日などに「帰ってきたら何しようか?」と、一緒に考えてわくわく感を盛り上げるのもおすすめです。
家では園へ行くのをしぶっていても、いったん登園してしまえば園では楽しく過ごせることも多いものです。
登園したくないと言われると心配になってしまいますが、小さい子どもにとって家族と離れることを心細く思うのは自然なことです。ここでは、そうした心細さや不安感が原因で登園をしぶるケースの対応について考えてきましたが、そうではなく明確に何らかの理由(お友達とのトラブルなど)があるケースではまた対応は変わってきます。場合によっては園や先生と連携しての対応が必要なこともあるかと思います。
登園をしぶられてしまうと、つい焦ってしまうかと思いますが、無理強いをすることなく、お子さん自身が前向きに園での生活を楽しめるように応援する姿勢で接してあげたいものです。