-目次-
1. なぜ自己肯定感が重要なの?
2. 自己肯定感を育てる5つのポイント
1.なぜ自己肯定感が重要なの?
「子どもの自己肯定感を育てることが大事である」とはよく耳にする言葉です。なんとなく言いたいことは分かるけれども、そもそもなぜ自己肯定感が高いことが重要なのかきちんと理解している人は多くないかもしれません。
自己肯定感とは、自分の存在や行動、自分に起こる物事を前向きにとらえ、受け入れる気持ちがあることです。できる、できないに対しての信頼感である「自信」や、自分を愛する「自己愛」とは似ているけれども少し違い、自分の良いところも悪いところもありのままに認め、自分は大切で価値のある人間だと思えるのが「自己肯定感」です。つまり、日々色々なことがあり、時にはつらい事や乗り越えなければいけない問題に直面することがありますが、それを乗り越えていく力の土台になるものです。自己肯定感が高いという事は、生きていく力にも影響してくるということになり、特に、幼少期は性格や自己イメージのベースが形成される時期であるため、この時期に自己肯定感を育むことが重要だと考えられているのです。

2.自己肯定感を育てる5つのポイント
①存在そのものを認める声掛けをする
「〇〇してお利口さんだね」「良い子だから大好き」という条件つきの言葉ではなく、「あなたがいてくれて嬉しい」「大好き」など、存在そのものを無条件に愛しているということを言葉にして伝えてあげるのが大事です。
②小さな成功体験を積ませる
「できた!!!」という実感は自己肯定感を育てる時の栄養になる部分です。特別なことや大きなことではなく、日常の小さなことの成功に気付いて声をかけてあげてみてください。前は出来なかったことが出来るようになった時はもちろん、何かに挑戦した時にもそれが成功したか否かにかかわらず、挑戦したということを認めて褒めてあげることで自己肯定感を育てます。
③失敗を否定しない
まず、「挑戦する」ということが勇気が必要なことなのに、それが失敗してしまったとして、その失敗を責められてしまうと、子どもは「挑戦すること=怖いこと」だと思いそもそも挑戦することを避けるようになってしまいます。むしろ、「よくぞ挑戦した!」という姿勢で保護者が見守ることで、失敗してもどうしたら次は成功するかを子ども自身考えるようになります。まだ一人では難しい時は保護者と「どうやったら次は成功すると思う?」と一緒に考えるようにして子どもに促すのがお勧めです。
④比較はしない
「お兄ちゃんは〇〇だった」「□ちゃんはもう出来てるんだって」など、兄弟や周りのお友達とつい比べてしまいがちですが、他者との比較は自己肯定感を傷つけてしまいます。
比べるのであれば他者ではなく、「昨日より上手になってる!」「前は出来なかったのに出来るようなったね」など、過去のその子自身と比べる(成長を見つける)ことが大切です。
⑤子どもの気持ちをそのまま受け止める
子どもが泣いたり怒ったりすると、つい「泣かないの!」だったり「そんなことで怒ったらダメだよ」などと感情を否定してしまいがちです。いったん、そのままの感情を受け止めてあげることで、子どもは自分を受け入れてもらえたと感じ落ち着きます。話をするのであれば、その後です。

自己肯定感は、子どもの心を支える「自信と安心の土台」です。 「自己肯定感を育てる」などと言うと難しそうに聞こえますが、方法はいたってシンプル。「ありのままのあなたが大事だ」と伝え続けるということです。シンプルですが、慌ただしい日常生活のなかでは、つい忘れてしまいがちな事でもありますから、少しだけ言葉選びを意識していくことが大切です。